7.13.2014

不思議なインド

ドノバァ!バングラデシュではありがとうをそういうらしい。ベンガル語。コルカタで話されてる言葉でもある。ドミニクさんとビシュワスさんfrom Bangladeshi。ホテルのロビーで話す。まーロビーっていうかただの駐車場やけどwインターナショナルなおっちゃんやねー。たぶん母国ではリッチな層なんや思う。そやけど、結局private serviceってなんの仕事??満足を与える仕事とか言うてはったが。。。一家で旅行に来てはるらしい。バングラデシュから来たって聞いた時はテンションあがったな。


なんていうんやろ、真剣なんよね、目が。熱い男や、Mr.ドミニク。なんとなく九州男児の叔父に雰囲気が似てる。自分のふらふらした生活を説明してたらなんか悪い気してきたわ。不思議と、これが。一体なんやねん、インド。自分がどこまでも流されていってしまいそうな気持ちや。やっぱりバングラデシュに呼ばれてるってことか。しかしかかし、コルカタまだまだおりたいぞ。こんな刺激的な街、もっと味わいたい。スクンビットとは違って娯楽的な面では薄いけど、見える風景は特別。道端でシャワーを浴びる男たち。歩道のど真ん中で眠るおっさん。普通にうんこしてるおばあちゃん。突然現れる牛。気がつけば踏んでるウンコ。犬だらけ。ゴミ溜めを歩く豚。なんかの死体。たかるハエ。常に聞こえるカラスの鳴き声。ムスリムの祈り。とりあえず鳴ってるクラクション。敵か味方か、笑顔で近寄る男。

カレーかカレーみたいなやつずっと食べてる。安すぎやろ。屋台でカレーとナン2つで17ルピー、30円ぐらい。“セブンティ”かと思ったら“セブンティーン”やったwwナイスインディア。カレー好きにはたまらん国やな。あとは、パラサっていうパンがむちゃくちゃうまいんよ。平べったいパイ生地みたいな感じ。少し油ギッシュなんやけど、ほんのり甘味があってなんも無しでモソモソ食べてもウマイ。それをつまみながらカオスを眺める。コルカタの名誉のために言うとくと、全部が全部カオスな訳じゃない。ましに整備された道ももちろんあるし、マクドナルドもある所にはある。ショッピングセンターも発見したし。


スワンナプームで没収されてもたヒゲ剃りゲット。たぶん富裕層向けなんやろね。警備もフィリピン流。ヘアカット4000ルピー、7000円ぐらい、っていうビラも配ってた。街中の散髪屋は30とか50ルピー。いつの日かコルカタもマカティみたいになるんだろうか。ホテルのオーナーのおじいちゃんに聞いたら“コルカタは悪くなってる”らしい。まぁいつの時代も年を重ねた人は“昔はよかった”ていうのが口癖って面もあるけど。

ここ数日、コルカタをうろうろして思うのは、インドはなかなかやり手なんちゃうか、と。世界第二位の人口を抱えながらここまで発展してこれたのがすごい。地下鉄が走ってて、チンチン電車があって、バスが走り回ってて、タクシーや、自家用車、伝統的なリキシャまである。確かに歩道はぼろぼろでゴミが散乱してる。公共サービスまで手が回ってないんやろな、と想像する。なんせこの人口やから。でも道を歩けば小さな商店がそこかしこにあって、冷えた水、コーラ、お菓子なんかはすぐ手に入るし、フルーツや野菜、香辛料なんかもその辺に売ってる。お腹が減ったらご飯がどこでも食べられるし。それも輸送に必要なインフラが整ってるからこそ。思うに人口一億の国をコントロールするのと、人口12億の国をコントロールするのはレベルが違うんちゃうかな、と。おまけにインドは植民地やったわけで、統治の歴史も浅い。なのにこのレベルまでやってきた。このままインドが発展していけば恐ろしく強力な国になるな、と満員の地下鉄で考える。まー植民地やったからインフラが整ってるんかも知らんけど。その辺は詳しい人よろしく。しかし、地下鉄いつ乗っても満員やなw東京の総武線やっけ?あのレベル、常に。そら他人のことまで気使ってられへんよ。すき間があれば滑り込むインド人。そんな急いでどこ行くん?かたや、道ばたでのんびりチャイ飲んでおしゃべり。気まぐれやのーインド人wでもそういうのわかるよ。その豊かな時間のために急いでるんやろ?


で、地下鉄乗ってkaligha templeってとこに行ってきたんやけど、すごいわ。人、人、人。我先にと本殿の不気味なカリガー様に押し寄せる。おし合いへし合いとはまさにこのことか。残念ながら撮影禁止とのことで雑なメモでw

ガイドのおっちゃん曰く1600年頃に出来た寺院やとか。ちょうど関ヶ原で合戦やってる頃やな。間違ってたらごめんやで。境内入ったらまず靴脱ぐ。ペットボトルに入った水で手を清める。“この水はガンジス川の水です”ほんまかいなwで、ガイドのおっちゃんに導かれるまま本殿でカリガー様に花を投げる。



そして、ヤギが生け贄にされる瞬間を見ることができた。


黒い小さめのヤギが男たちに四肢を押さえつけられてる。鳴いてる。一人の男が大きな剣をふりかぶり、一気に首を落とす。その瞬間、ヤギの頭から流れる血を求めて人が群がる。血をコップに入れる人、額に印付ける人。胴体は後ろに放り投げられ、前足が時々動いてる。ヤギショック冷めやらぬうちに、樹齢300年の聖なる木を前に願いを、と言われて、出てきた言葉は“i just want be happy”。なんかわからんけど涙ぐむ。最近、涙もろくなったな。そんだけ心が汚れたってことか。

寺を後にして、近くにある“死を待つ人の家”へ。


30人ぐらいの人が横になったり座ったりしてる。目が合ったおっちゃんと見つめ合ったままボケッと立ってた。何にも考えられなかったし、何も感じなかった。ヤギからの強烈な流れで思考停止状態。表に出て、煙草を吸いながらも現実感がない。一羽のカラスが何かをついばんでいるのをボーッと眺める。


ふわふわした気持ちで帰路へ。宿に着いたら、すごい疲れてる。通りを眺めながら煙草を吸ってたら横におったおっちゃんが話かけてきた。

“キミはいっつも煙草を吸ってるな。それは毒やで。1日3リットル水を飲みなさい。体の内側をきれいにするんや。キミの体は教会であり、お寺であり、モスクなんやからな。神は体の中におるんや。”

なんか、わかったような、わからんような。でも心は落ち着いた。


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