1.16.2015

北の国

1月13日

パリから飛んできたのはこの国。


GoteborgのLandvetter空港に昼前に到着。喫煙所で時間を聞いたら流暢な英語で答えてくれる紳士。今からタイに飛んでチェンマイでゆっくりするんやとか。



で、スウェーデンに来たのは会いたい人が居るから。彼の住むUddeboっていう村までバスを5本乗り継いで向かう。事前にバスの時刻から発着場、路線番号からなにから全部調べてメールくれてたから簡単、簡単。

おまけにバスの運転手さんもむちゃくちゃ優しいうえに、みんな英語余裕でしゃべってくれる。フランスとの違いはいったいなに?

むちゃくちゃお腹空いたけど、バスターミナルの売店では水もパンも目が飛び出る値段。Tranemo Bussterminalで待ち時間があったんで少しぶらぶら。スーパー発見!

入口で物乞いしてるおじさん。外人やから金持ってると思ったんか“100クローネくれ”と。おいおい、普通に言うてるけどそれ1500円やからww無理。ポケットにあった1クローネで我慢してもらう。むちゃくちゃ喜んでくれて、手にキスしてくれるww

でも、福祉の国スウェーデンでさえこんな人が居てることにびっくり。ま、商売の可能性もある。

(あとで聞いたら、彼らはルーマニアなんかの仕事のない国から来てるらしい。EUメンバーの国の国民は加盟国内を自由に移動して滞在できるから、スウェーデンでお金をもらって自国にいる家族を養ってるそうな。)

スーパーは幾分か安くて、まーそれでもコカコーラの500mlボトルが170円弱。結局スニッカー4つで20クローネの買い物だけ。待ってたら前に居たおばあちゃんが先に行きな、と。ほんま優しい人ばっか。おばあちゃんはレジのコンベアーに商品のバーコードの向きを全部揃えて流してる。思いやりの国ですな。

レジのお姉さんも笑顔で“Tak”。ありがと。少年たちはアジア人にちょっとびっくりしてたけどね。

んで、バス停にもどるのに道路を横断する時、車が来てるの見えてたから過ぎるの待ってたんよね。そしたら車が止まるww歩行者が横断歩道で待ってたら車は止まらなあかんらしい。



さて、やっと目的地へのバスが来た。UddeboのFrtidsgardenバス停で降りると、そこには


ジミーちゃん!!2011年に心斎橋で飲んで以来、4年ぶりやね。 変わってねーなージミちゃん。自分が今は亡き大阪外大で2回目の2年生してるときに出会った彼。

珍しく朝イチの講義に余裕で間に合って一服してたら

“すんません、1本ください”

とか、なんかそんな感じで話しかけてきて、一緒にタバコ吸いながら話してたら意気投合してw鹿児島のやねだん村っていう芸術家村の話を教えてもらって、そこでゴールデンウィークに催される芸術祭へ一緒に参加した。

その後も一緒にグループ展やってみたり、沖縄旅行にいったりイベントやったり。でも今、思い返せば彼との会話は日本語のみやって英語は一切使った覚えがない。

彼はここで作家になるために勉強、創作してる。日本語と英語でこれまでの旅の話をしながら彼の家へ。彼と英語で話したん初めてやなw逆にびっくりしてた。“英語しゃべってるやんwww”て。でもやっぱスウェーデン人の英語は流暢過ぎて日本語のヘルプが必要。

バス停から少し坂を登って到着。3階建ての雰囲気ある家に大人5人と子ども2人。ホームシェアやね。



アフリカのエリトリアって国からヨナスって名前の若い兄ちゃん。すっごいいいノリですぐ打ち解ける。子どものパパ、ヨアナスは障害者施設の職員として働いてはって、あまり多くは話せてないけど、すっごい優しい雰囲気もってはって、まるで家の一員のようにリラックスさせてもらう。







彼らはこの家を修理しながら暮らしてて、上の写真は直さなあかんとこリスト。めっちゃようけあるやん。

ほんで、挨拶そこそこに作ってくれたパスタにがっつく。うますぎ。久しぶりに温かい料理食べたよ。生き返った。

食べながら色々と話して、気がついた。

英語で話せばあの時よりも深い会話ができる。心の話や悲しみ、切なさ。なんか話してて涙が出そうになった。なんでやろ。日本に居てた時の彼と今の彼は同一人物やけど、

あー、当時の自分はジミーちゃんの思考の10パーセントも理解してなかったんやな、と。それは彼にとっても同じことやろけど。

で、“今からコーラス行くけど来る?”って。

もちろん。体は疲れてたけど心はすごい元気やったから喜んでついてって、スウェーデン女性10人以上と一気にnice to meet youして。申し訳ないけど、名前覚えるの難しすぎ。

一時間ほどマリータおばさんのリーダーシップのもと声を出す。なんかいいねー。

そっからジミーちゃんの友達が招待してくれてるらしく彼の家へ。自分の田舎と同じレベルのなんもなさ。村人はすれ違う時に必ず挨拶するし、雪がしんしんと降ってるし、なにかとは言えないけどなにか感じる。

招待してくれたエリックっていう芸術家兄ちゃん、エイナーっていう宗教の研究してる兄ちゃん、えらい男前のロベルト、ほんでまさに今日インドから帰って来たエバ姉さん。

魚カレーとライスを振る舞っていただく。すんごい静かな空気なんやけど、あったかい。みんな30過ぎてるってのもあるんやろけど、うーんこれがスウェーデン人の空気なんかな。

で、話はまたまた哲学的な方向になってって悔しながらまったく話が見えなかった。だって英語の発音良すぎるんやもん。たったの1単語理解できないだけで全体の文脈を見失う。それでも普通に英語で話続けてくれるスウェーデン人。優しいね。理解できる一文さえつかめばいつでも口を開ける雰囲気を与えてくれてる。

エリックとエイナーも共同生活してるみたいで、彼らいわく

“ここは特別なスウェーデン”

フランスのdieも一緒。

“普通のフランスではない”とマンちゃんも言うてた。

類は友を呼ぶんやろね、やっぱ。

ほんで、エリック自慢のインド煙草、ビリーのコレクション見たり、作品見せてもらったり、彼の建築中のアトリエをみたり。


やっぱ本物はレベルちゃいますなw製作方法の秘密を教えてもらったんで、日本帰ったら自分も試してみよう。なんでもアリなんやな、と再認識。

彼いわく、ここでの生活費はほんま安い、と。自分の庭に好きな物建てて家族と緩やかに暮らす。あーそっか、こういうライフスタイルもあるんか、と思うと頭のなかに水滴が落ちてきたような感じがする。

また明日ね、と言うてばいばい。シャワー浴びるためにジミーちゃんが借りてるスタジオへ。




ヨアナスとジミーちゃんと他にもう1人の女性、その3人で前は工場やった建物の一部を創作活動用に借りてる。月に400クローネ。6000円ぐらいか。安いね。

汚れきった体を洗って爽快。

ジミーちゃんの部屋にもどって、布団敷いてもろてぬくぬく。たったの数時間で20人以上の村人と挨拶した1日。疲れたけどほんまにいい1日やった。“life is strange”ってポーカーのレオが言うてた言葉が頭に浮かぶ。

きのうはフランスの駐車場で凍えてたのに、今日は温かいご飯に温かいシャワーに温かい布団。life is strange。だからどの一日も大切なんやなーと。

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