1.29.2015

アムスもろもろ

さて、早いものでアムステルダムももう終わり。毎日毎日いろんな人に会っていろんな話してます。道ばたで出身地聞いたらほんまに世界中から来てる。遊びに来てるだけじゃなくて、働いてる人、勉強しにきてる人、流れ着いた人、いろんな人種がさまよってる。

レオおすすめのRoestっていうバーはほんまにいい雰囲気で、ビールも安いやつは2.50ユーロやし、表では常にどでかい火が炊かれてる。トイレには自由に弾いていいピアノが置いてあって、レオとエリオットは即興の曲を披露していろんな人と繋がっていってる。自分も特になんもしてないけど、“日本好きやねんなー”とか“日本行きたい”とか言うて声かけてくれる。やっぱし、日本はひとつのブランドなんかな、と改めて思ったり。ただ、自分の英会話能力の低さを痛感したりもする。ここはほんまに英語が当たり前。

アムステルダムらしいのはジョイント吸いながら政治の話をするとか普通。まだ大学入る前の若い兄ちゃんやったけどアジアの歴史も詳しくて、すっごいハイやねんけど言うてることちゃんとしてるっていう。これがアムスなんかな、とか思ったり。議論に入ってきたおじいちゃんも普通にジョイント巻き出すしw

美術館もむちゃくちゃようけあって、日々チャリンコで街を走り回った。それもレオのおかげで美術館に無料で入れるカードをレンタルしてくれた。一週間借りて15ユーロ。ゴッホ美術館の入場料だけで15ユーロかかるからどう考えてもお得。これはほんまに助かった。

バスやトラムの乗車料も結構かかるらしく、自転車の方が断然安い。平地やから漕ぐのが楽やし、なによりアムステルダムの雰囲気が味わえる。自転車最強。自転車用レーンが完璧に整備されてて、夜道をドライブするのがほんとに爽快。信号複雑過ぎてどれ見ていいかわからんけどw歩道を普通に原付二人乗りで爆走してたり、小さくてカワイイ障害者用の車は自転車ゾーンを爆走やしwデンマークのChristianiaで見たような荷物を乗せられる自転車が普通にあるし、インドのリクシャみたいな人力タクシーもあるし、バングラみたいに自転車のまんま船に乗って向こう岸に渡るとか。とにかくいろんなものがミックスされてて、いままで旅行してきた街の香りを至るところに感じる。でも、全部がひと味違う。

有名なレッドライトエリアを夜中に歩いたけど、川沿にはディーラーらしき人が並んでて、危なそうな兄ちゃんやベロンベロンなおっちゃん。ほんまに日本みたい。

アムスで働くポーランド人の兄ちゃんと公衆トイレの前で話したり。相方のコトが終わるのを待ってるとか。こんなに異人種が住んでるのに、彼いわくやっぱり差別は全然あるんやとか。些細な違いやイライラはどこにだってあるから、もはや気にしたら負けやなと自分の中で結論は出た。

ほんでその売春街、警察官もうろうろしてて危ない雰囲気がするのにここでは何も起こらないっていう。おまわりさんもロン毛の兄ちゃんやし。そんな感じで回ってるっていうのが不思議な感じ。

レオとエリオットはミリタリーポリス相手にボイスパーカッションやってるし、聞いてるおまわりさんも楽しんでるっていう。一緒に滞在してる間に2人は路上で演奏して初めて10セントユーロを稼いだ。

ベストフレンドの2人が一緒に居るのは珍しいらしく、貴重な時間を共有させてもらいました。終盤にはクレモンも合流し、ほんまに今回の旅の半分はフランス人との旅でした。これもほんまに縁やね。

フランス人がフランス人と出会うとフランス語が止まらないっていうのは印象的やった。これは日本人と一緒やな、と。英語が苦手ってのもあるんやろけど、それだけフランス語でないと表現できないなにかがあるんやろね。

アムス滞在の一週間、毎晩音楽とビール。意外とコーヒーショップに入り浸るってのが無かった。マジックマッシュルームも、スマートドラッグも試す時間がなくて残念。

Nemoっていう美術館なんかな?科学的なアトラクションがいっぱいある施設はかなり良かった。入場前に一服していくことおすすめしますwワイワイ言いながら一緒に行ける友達がいるってのがありがたいね。

でも一番印象的なんはやっぱり街の雰囲気。街全体が、レオの言うようにフェスティバルみたいでクラブからクラブへ、自転車を飛ばすっていうwしかも堂々とハイになれるw中心地で路上演奏してた兄ちゃんのパフォーマンスにみんな大盛り上がりやからねw全員ハイなんちゃうかとww

エリオットはフランスアクセントバリバリの英語で通りすがりの人に声かけてハイタッチをばんばんしてくしww普通にハイタッチ返すアムステルダム人がおもしろいw

レオは普段は大麻の摂取を止めてたけど、親友のエリオットとならということで滞在中は一緒に吸った。ハイになった時に彼は大学の教授になれるんちゃうか、と思うほど深いテーマについて説得力を持って話す。普段からよー勉強してるんやろね。

クレモンはインド行きのビザ取得が遅れて3日しか一緒に居れなかった。ま、クレモンらしいよねwおまけにアムステルダムに着いた時にバックパックが行方不明。お前はおれかw結局翌日には航空会社がきちんとレオの家に送り届けてくれた。

そうそう、滞在中レオの引越を手伝ったり。ルームメートのポーランド人がお国に帰るに伴って移動。新居は4畳半に風呂トイレ共有で400ユーロ。アムステルダムは食料品やタバコ、ビールは意外と安いけど、家賃だけはえげつない。

そんなアムステルダムも、愉快なフランス人も、自分の旅も終わり。

1.23.2015

なつかしい国

1月21日

ほんでコペンハーゲンからわずか1時間ちょい。着いた国はここww

合法やからね。売春、大麻、ハシシ、マジックマッシュルーム、スパイス。全ての効果と副作用がちゃんと説明されてて、大麻に関しては5gまでの所持がオッケー。そんでバイセクシャルの結婚もオッケー。風車とチューリップの裏にはすごい進歩的な考えがある。

もちろん来たからにはおそらく試すやろうけど、それだけが目的じゃなくて、なんでそういう発想ができるのか少しでも理解できればな、と。

まず、夕方着いたのはSchipol空港。空港のスーパーではスシをつくる日本人らしい人や、インド人らしき女の子、黒人、白人、全人種が働いてる。

なに人がおっても全く普通やから、スーパーでオランダ語で質問されて、英語を頼むと発音抜群すぎる英語で話してくれるwで、意外と物価も安い。ま、いままで北欧おったから余計そう感じる。道ばたのコンビニで食パンとコーラで700円したからねww

で、ここは不思議と一番初めに到着したバンコクに似た雰囲気を感じる。なんか一周まわって一緒っていうw

とりあえずは地図を手にいれてアムステルダムの中心、Amsterdam Centraal駅へ。電車内もほんまにいろんな人種。

駅を出る。なんとなく、自分の居場所に帰ってきたような感覚がする。ネオン、トラム、人、自転車、自転車、自転車wwあ、これ大阪やねw

今まで、フランスの田舎やスウェーデンの村でずっと居てたから都会のせかせかした感じもなんかなつかしい。

時刻は夕方6時。完全に日の沈んだ街を歩き出す。目的地なし。とにかく綺麗で刺激的な街。

建物の作りは違うけど、やっぱりどことなく雰囲気が日本に似てる。今、日本に帰れば新しい視点で街をながめられるやろな。

一晩中歩いた。不思議なことに路上生活者を一人も見かけなかった(あとで聞いたらそういう人たちが眠る場所が国かボランティアかは知らないけど、ちゃんと提供されてるらしい)。ほんで路地ではディーラーが声かけてくる。エクスタシーいらんか?って。ちなみにこれは違法。街には観光客もむちゃくちゃ居てて、もはや現地人、外人、移民の区別はつかない。


Amsterdam Centraalに早朝6時過ぎに帰ってくる。フランスで会ったレオに連絡してみる。彼はアムステルダムで大学に通ってて、着いたら連絡してって言うてくれてた。

即返信。朝帰りの途中やったらしく、ナイスなタイミングで合流できた。あのお茶目なエリオットも一緒!楽しすぎるやん。

レオの自転車に2ケツして彼の家へ。てかハンドル片方しかないけどww二人ともボイスパーカッションやラップしながら街の人に声かけまくるwwおもろい人たちやなwほんで街の人も普通に返事してるからまたおもろい。20分ほどで到着。むちゃくちゃ洒落たマンション。日本でいう学生専用マンションやね。

みんなクタクタやったんですぐ就寝。

最後の旅

1月21日

ほんで早朝、人のガヤガヤで目覚める。とりあえず腹へった。バーガーキングで1000円の朝食。敷地をぶらぶらしてたら催してきたんで、パーキングのトイレへ。ふとお湯の蛇口を捻ってみると、温かい湯がしっかり。個室内にヒーターも着いてるし完璧。体を綺麗にするには。

タバコを買いにいったら35gで1200円弱。フランスと変わらんね。思ったより安かったんで購入。たった数時間のコペンハーゲンやったけど、ゴミ箱をあさる人を何人も見かけた。おそらく他のEUの国から流れて来たんやろね。移民らしい人もたくさんいてたし、もう国っていう概念が曖昧になってきてるように感じた。普通に英語でいけるし。ま、一外国人が感覚だけで言うてるわけですが。

で、国の中ではUddeboやChristianiaのように住民によって自発的に組織されているコミュニティがあって、村のように機能させようとしている。行政とは異なった視点の活動が提供されてて、“幸せに生きるため”に真剣に考えてる。

でもフランスは少し違うかな。いろんな人種がいることはEU諸国共通やけど、あの国ではフランス語を話せてやっと認められる。そういう雰囲気はあった。自由、平等、親愛の国はやっぱり北欧とは違って刺激と世俗的なノリがあった。そこがまたフランスのおもろいとこやね。歴史の国やけど、自由のためには歴史さえ壊す勢いがある。そうやって自由を手に入れた、っていう考えが根底にある。

そんなことをぼんやり振り返りながら飛行機を待つ。次の国もトルコのように自分にとって憧れやった国。世界で一番オープンマインドな国。


1.22.2015

独立国家

1月20日

朝6時にセットしておいたアラームで目覚める。荷造りが終わってなかったんで急いですます。

シリアルとナッツとヨーグルトの朝ごはん。ヨナスが学校行くのに起きてきた。よかったよかった、最後にちゃんと挨拶できて。

ヨハナスと子どもたちもキッチンに降りてきた。みんなとハグしてお別れ。ローとハイタッチ。俺が行くってわかってるんかな。こいつは4才とは思われへんほど頭ええからなー。やんちゃやけどw

最後にタバコを吸って予約してあるタクシーを待つ。7時5分。時間通りに来る。おばちゃん運転手が元気に迎えてくれる。この村から電車の駅まで向かうんやけどバスの路線がないからタクシーしかない。でもちゃんと地域の補助金みたいなんがタクシー会社に払われてるんやろね、わずか39クローナ(600円弱)で行ける。予約客を順番に拾っていく。なんかタイみたいやね。乗り合わせた2人組はフランス人やったしwwちょっとフランス語話せて嬉しい。

ほんで、Limmared駅に着いたのが発車2分前。すばらしく綺麗な駅。

同時に列車が2本到着してテンパるが、駅員さん発見してダッシュで質問。あぶな。これ間違えたらえらいとこ行ってしまうとこやった。車内はガンガンにあったかくて、眠る。

Alvesta駅で乗り換えのために1時間ほど待ち。アジア人が珍しいんかしてすっごい見られる。インドかwま、日本の田舎でも一緒か。

そっからKobenhavn Hって駅まで直行。あまり人も乗ってなくて快適。電車の切符はジミーちゃんに事前にネットで買ってもらっててLimmaredからKobenhavn Hまで348クローナ。時間が早いからかこれが安くて、しかも早い電車やった。4時間ちょい。ちなみにネットで購入時、外国発行のクレジットカードは使えないようなので注意。

途中、Malmoっていう大きめな駅を通る。Uddeboで会った人もここ出身って人が何人か居たな、と思い出す。歴史の香りがする建物やグラフィティがあふれてる。途中下車の旅ならここで一回降りてたやろな。

その後すこし海の上を走っておそらく国が変わった。で、着いたのがここ。コペンハーゲン。

行きたいところはただひとつ、Christiania。正確にはコペンハーゲンの中にある自称独立国家ww

この村は大学時代にデンマークの文化についてレポートを書かなあかんくて、いろいろテーマ探してる時に出会った。もともと軍の敷地やったとこにヒッピーたちが住みはじめて、独自のルールで回ってるそうな。言うてみたらUddeboの進化系。ま、彼らはべつに独立目指してないけどね。

で、Christiania向かう前にとりあえずお腹も空いたしスーパー探しをかねて探検。

自転車がむっちゃ多いね。駅前、大阪みたいになってるやんw


グラフィティもやっぱりそこら中にあるし、電車もなんかかっこええし。自転車のタイヤだけ転がってたりwwただ、雪がむっちゃ降ってて歩くのも疲れたんでマクドナルドで妥協。チーズバーガー1個10クローネやから、182円か。3つ買う。やっぱり普通に英語通じる。デンマーク語話せよって思うけど楽してしまう。

さ、Christianiaへ。聞いたら駅前から“A9”のバスで行けるらしい。待ってたらジミーちゃんみたいな兄ちゃんや、黒人さんやら、トルコ人っぽい人、ヘッドフォンでノリノリのムスリマとかいろんな人居てておもろい。ほんでバス来て行先を言う。なんぼやったかな、700円ぐらいやった気する。運転手はなんかイライラしてるっぽい。首都ですからねー。

窓からずっと右を眺めてたらChristianiaの入口発見!急いでストップボタンを押す。運ちゃん止まってくれよ。まー、首都ですからね。

少し歩いて、いざ入国。中は写真禁止。ていうのも、なかでは普通に大麻やハシシが売買されてるから。デンマークの法律では違法なんやけど、この敷地内では問題なし。これはすっごい興味深い。政府が黙認してるってことやからね。本気で潰したかったら警察動員して全員逮捕して終わりにできるのに、そうしない。

メインの通り歩いたら普通にニオイしてるし、販売店が並んでて、兄ちゃんが“can I help you?”って声かけてくるw値段聞いたら安いやつで3g100クローネ。2000円弱。

一応、Christianiaのなかでもハードドラッグは禁止されてるんやけど、スウェーデンで聞いた話ではいまやコカインやスピードなんかも売買されてるんやとか。それはちょっとがっかり。村自身でコントロールしきれてないってことやからね。

ほんで、ここもひとつの観光地みたいになってしまってる感は否めない。まー、そこに自分も来てるんやけどさ。商売、商売してしまってる。カフェや土産物屋、喫煙具屋が並ぶメイン通りを抜けると池が。

むっちゃええとこやん。首都にこんな平和な場所があるなんて。荷物と寒さで疲れたんでしばらく休憩。

遠くで聞こえるパトカーのサイレンや車の騒音。全部別の、遠い国の話みたいに聞こえる。白鳥がゆっくり泳いでる。鳥の鳴き声。放し飼いの犬。散乱したゴミ。ここがまるでインドのように感じる。

足音が近づいてくる。人間の足音にしては大きい音やな、とふと見ると白馬が走ってるwwインドやね。白馬にまたがった北欧人らしい綺麗な金髪の少女。さらには、クリスチャニアバイクと呼ばれる特殊な形をした自転車に子どもを乗せて走るおやじさん。ボイスパーカッションで遊ぶ兄ちゃん。いい雰囲気のカップル。普通にドデカイジョイント吹かしながら歩く紳士w

建物はどれも芸術的なペイントが施されてるし、壁にはグラフィティが延々と描かれてる。意味深なメッセージが書かれた家や、謎の写真。謎のほこらwこの村自体が美術館なんやな、と理解する。ちなみに村内は車両進入禁止。

やっぱり雪の中歩くのはかなり体力使うらしく、もう動く気力がないwまだ時刻は夕方5時過ぎやけど暗くなってきたし空港に向かうことに。村から少し歩いてChristianhavn駅から空港までメトロで。36クローネ。

翌日の15時に次の国に向かう飛行機発。まるまる1日ぐらい時間がありますな。各ターミナル探検してみて寝心地の良さそうなイスを発見して横になる。だいぶ寒さでやられてたから空港内の暖かさもあってすぐ眠る。







1.20.2015

fritidsgarden 4 フィルター

さて、終わってみれば早いもので、Uddebo村での1週間の滞在も今夜で終わり。毎日、毎日、足を運んだスタジオ。リニアの机。リニアは学校に行ってて会えないので手紙を。

エリックにさいなら言いに。繊細な作業中にもかかわらず手をとめてくれて、挨拶。おまけにポストカードくれたし。そのうち日本行くわ!ってさ。

ロベルトにもお別れを言いに。今日は1階の姉さんとこでアイス食べてるwあ、この姉さん集会の時あったな。たまたま来てた姉さんもコーラスの時に会ってるし、ほんまこの村ではたくさんの人に会ったなー。この旅で一番多くの人に初めまして言うたんちゃうかな。

“またいつでも戻ってきや”

そない言うてくれる人たち。一週間だけってのがもったいないなー。でもシェンゲン国に滞在できる時間もあとわずか。

アナーキストの姉さんちで哲学について語る会があるから誘われたけど、どうも哲学について話すのは苦手で断る。最後の夜もスタジオで。

家に帰ってヨハナスともお別れを言うておく。朝早いからね。しかし、あの感じのいいヨナスは一緒に住んでるのに全然会わへんなwwまーそれもまた縁。

夜ごはんは米炊いて、チーズと塩とスパイス。我ながらなかなかうまいやん。

1週間あればどこでも慣れる。

今回の旅を通して発見したこの気づきは自分にとってかなり大きい。世界は日本だけじゃない。当たり前やけど。久しぶりに1人で食事をしてたらそれが頭にでてきた。

哲学話から帰ってきたジミーちゃんと静かに話す。フランス革命やイスラム国、暴力の是非や生き方。一緒に見たアニメーション、“the man who planted trees”。



4年ぶりに連絡して突然やってきたのにジミーちゃんはむっちゃ歓迎してくれて、自分のやりたいように過ごせるようにいつも“do whatever you want”って言うてくれて、エンリョやツキアイとは無縁の日々を過ごすことができた。さすが日本人の思考をよく理解してくれてるね。生活から無駄なものを排除するとこんなに気が楽やとは。

いままで8ヶ月ほど旅してからこのUddeboに来て良かったんやな、とつくづく思う。いままで見たもの、感じたもの、それがある種のフィルターになってて、初めっからここに来ても見えなかったであろうモノが見えてる。そう感じる。

さて、そんな特別な村とも別れて明日はまた新しい国へ。


1.19.2015

fritidsgarden 3 こどものように

朝起きる。不思議と8時過ぎにいつも目覚める。表で一服。スウェーデンで買ったタバコ、john silverは35g入りで159クローナ。2500円弱もして、この値段はフランスの倍。スウェーデンでは粒ガム大サイズのパックに入ったタバコを歯茎にはさんでニコチンを摂取するのが一般的らしい。ジミーちゃんに試させてもらったけど、きつすぎて吐き気するww舌の先も痛くなったし、よっぽど強烈。でも肺と財布には優しい。

吸い終えて中に入るとリニアが自分のために朝ご飯用意してくれてる!きのう、腹へったーって言うてたから気遣ってくれたんやろね。ほんまに優しい姉さんだ。彼女はローくん(4才)と、アスタちゃん(2才)のお母さん。ローはほんまにやんちゃ坊主でいっつもアスタを泣かしてるwwこいつ見てるとなぜかバイキングが頭に浮かぶんよねww子どもたちは初め、すごい緊張してたけどいまやスウェーデン語でひたすら話しかけてくれる。ローと一緒に庭を駆け回り過ぎて筋肉痛wお母さんも、お父さんもむっちゃ放任主義。ローと一緒に居て思ったけど放任する方が世話するよりもよっぽど疲れる。

おかんのリニアは服の学校に通ってて、週末だけこの家に帰ってくる。何歳になっても勉強。この発想が北欧らしいね。いつもスタジオでは彼女の机を借りてる。シャワーも家ではなくてスタジオで。なぜなら家のシャワーは木を機械に放り込んで燃やして、その熱でお湯を作るから時間がかかるんよね。

ほんで、このUddeboって村はヒッピーっていうと言葉のイメージが悪いかもしれんけど、自然、エコ、スローライフをモットーにした人たちが移住してきてる村。自分が出会った人たちはほぼ全員移住組。

家も安いのは10,000ユーロ以下で買えるらしく、そういった家を修理しながら共同生活してる人が多い。なかには、トイレが無い家に住んでる姉さんも居てた。でもそれで十分。ジミーちゃんなんか月300ユーロで暮らしてるらしいからね。

ほんできのう、遊びに行ったロベルト兄さんは2階建ての家の一室にばりばりヒッピーなヨアナ兄ちゃんと2人暮らし。1階部分には女性と、その子どもさん、彼女のボーイフレンドが住んではる。

ロベルトの家には夕方お邪魔した。カギ開けっぱなしの家に入って、彼の部屋に入るとたまたま隣町から遊びに来てたエバ姉さん。ヨアナとロベルトと3人で火にあたりながら、哲学、心理学なんかについて静かに語りあってた。

この静かすぎる空気。いままでのどこの国とも違う。初対面やからって別にテンションあげる必要もない。初めは若干居心地が悪い、とは言わないけど、変な感じがしたけど今はなんかすべてが普通。無理をしない。急がない。

ほんで、おもろかったのは、村の集会があるから時間を聞いたんよね。そしたら、全員うーん。。。てなったこと。

“外の暗さからして4時過ぎやな”とのこと。誰も時計もってないんかいww

で、暗くなってきたんでボチボチ集会へ。会場はコーラスの時に会った姉さんの家。綺麗な姉さんやなー思ってたら、アナーキストのポスターや資本主義を皮肉ったポスターが部屋のあちこちにwなかなか急進的な思想家でした。

集会というてもこれは移住組が所有するGulahuset(The Yellow House)っていう建物の今後について。この建物はもともと地元の人のものやったんやけど、使ってないから移住組がわずか5クローナ(80円ぐらいww)で買ったそうな。


Gulahusetのなかには、フリーショップって呼ばれるリサイクル屋さんがあって、だれでも要らないものがあれば持ってきて、欲しいものがあれば持って帰れる。自分が行った時はラッキーなことに、良い感じのセーターとTシャツ発見。代わりに自分のTシャツ置いた瞬間、ジミーちゃん、“これええな~”言うてカバンに入れとるww



フリーショップの他にはエコショップって呼ばれるオーガニック素材だけを使った食料品を扱う店がある。ベジタリアンやヴィーガン、さらにはフェアトレードを指向する人も多いんでこういった店は重要なんやろね。カフェもあるんやけど、暖房と水道がないのが目下の問題なんやとか。さらに毎週木曜日は食事が提供されてて、お礼にカンパしたければするっていうスタイル。

こういった活動はそれぞれ有志によって組織されたグループが運営してて、ジミーちゃんはエコショップのメンバー。まだ実験的なものらしいんやけど、法的に会社と同じレベルの扱いを受けられて、初めにメンバーで10,000クローナ出しあって商品を卸値で仕入れて、全部売れれば11,000クローナになる計算。その売上を次回の仕入れや、Gulahusetの修理にかかる費用にまわしていく予定らしい。うまくいけば半永久的に発展的にまわってく。

で、その日の集会はいくつかあるグループの1つのもので、Gulahusetで次になにができるか?がその日のテーマ。みんなそれぞれアイデアを発表してる様子。手作りのピザ食べながら響きのかわいいスウェーデン語聞いてたら、自分の番が回ってきたwwぼくも言うんすかwwピザ食べてもうたらなんか言わなしゃあないよなwこの村に対する率直な意見やアイデアを言うてみる。英語を話して普通に全員理解できるってすごいよね、スウェーデン人。

で、議論がはじまってさすがにスウェーデン語に飽きてきたんで子どもたちと遊ぶwやかましい、やかましい。保育園か。子どもと遊ぶのって意外としんどいんやねw





夏にはフェスティバルも開催されたらしく、川沿にはその名残が。ちなみにこれはジミーちゃんの秘密基地w


なんかすんごい子どもの心に戻れる村。サウナもあって木材さえもってけば無料で使える。こんな生き方があったんか、と自分にとっては結構衝撃やった。秘密基地ひとつにしても、誰かの土地ってことでしょ、あそこ。でも作りたいものがあれば作れる。もちろん、すべてが薔薇色なわけでもなくて地元の人と増加してきてる移住組との間でのトラブルもちょいちょいあるんやとか。

移住してきた人が何人居てんのか知らんけど、Gulahusetのメンバーは30人を越えたぐらいの数らしい。両者の数は増えていくやろし、これからどうなってくのかかなり興味深い。10年ほど前にフィンランド人によってドキュメンタリーも撮られたそうな。タイトルは不明。

村をぶらぶらしたら不思議な建物も見かけるし、道端図書館とかあるしw


エピックな発見の毎日。村暮らしは退屈ってイメージやったけど、こういうのやったらアリやな~と日々感じてます。










1.17.2015

fritidsgarden 2 精神に良い村

1月15日

8時に目覚める。自然のリズムにあわせて穏やかに、緩やかに。スウェーデン来てからまだ3日目。もっと長いこと居てるような気がする。

雪がしんしんと降る中の目覚めの一服。これはほんまに精神的にいいなー。



朝ごはん食べて早めにスタジオへ。

フランスから描きはじめた絵を仕上げにかかる。

ジミーちゃんはなんか頭に浮かんで来るのを待ってるようす。自分はタバコ吸いに外へ。雪の降るなか少し散歩。寒いの嫌いやけど、雪は大好き。

なんの雑音もなく林の中で空気の音を聞いてると自分の心が見えてくるようでおもしろい。ほんで、心が言った言葉は、

“i want to destroy my mind.”

“everything is bullshit.”

なんだそりゃwwでもなんか頭が軽くなって、一気に仕上げる。

ここのすべての環境が心に好影響。地元の人は“なんでこんなときに来たん?今、一番寒いときやでww”っていうけど、自分はこれが好き。今来てほんまよかったと思う。

絵しか描いてないから必然的に書くことがなくなっていくんやけど、またなんかネタできたら書きますね。



1.16.2015

fritidsgarden

1月14日

昼まで爆睡して、シリアルやパンで腹ごしらえ。ゴミは燃えるゴミ、燃えないゴミ、生ゴミの3種類にわけて捨てる。街には燃えるゴミを燃やす工場があって、発生する熱を各家庭に送ってるそうな。

食後のコーヒー。

“何時にスタジオ行く?”

“うーん、行きたくなったら”

絶対急がないジミーちゃんw結局2時過ぎにスタジオ到着。まー言うても徒歩10分やねんけどね。家からスタジオに向かう道が素敵。







作品を近いうちに作家学校に提出せなあかんらしくずっと机に向かってるジミーちゃん。自分はちょろっと絵描いてから、エリックに会いに。





エリックの息子チャーリーにしばかれながらきゃっきゃしたり、エイナーの9泊10日の過酷な瞑想体験の話聞いたり、エリックの庭をぶらぶらしたり。なんてことないはずやのに、やっぱ彼が芸術家エネルギーを発してるのか自分も絵が描きたくなってスタジオへ戻る。




“やりたいことを、やりたいときにやる”

むっちゃくちゃシンプルなこの原則。フランスでセリーヌやマンちゃんに出会ってからなるべく実践するようにしてる。他人のことを考えすぎず、素直に我が道をいこう。たぶん山さんも、ドーディも、みんな同じことを言うてくれてたんやろね。自分はフランス人の直接的な表現のおかげでやっと認識できたよ。

結局この日は夜遅くまで作業させてもらって、家に帰ったらジミーちゃんが豆腐シチューつくってくれてたww

すんません、なんか逆やねwありがと。

て、ことで食後はひたすら写真の整理したり、フランスのみんなにメッセージ送ったり。しかし、Nikonは舐めてるな。1台目は半年持たずにレンズが潰れるし、セルビアで買った2台目はwifi経由では一切写真取り込まれへんくなってから1月以上。wifi付いてるから買ったんやでーNikonさん。

おかげでブログにあげる写真の質が半分以下になって、作業量が倍になった。二度とNikonのカメラは買いません。

すんません、公共の場でこんなん言うて。でももう言わずには居れなかったんでつい。

はー、すっきり。

北の国

1月13日

パリから飛んできたのはこの国。


GoteborgのLandvetter空港に昼前に到着。喫煙所で時間を聞いたら流暢な英語で答えてくれる紳士。今からタイに飛んでチェンマイでゆっくりするんやとか。



で、スウェーデンに来たのは会いたい人が居るから。彼の住むUddeboっていう村までバスを5本乗り継いで向かう。事前にバスの時刻から発着場、路線番号からなにから全部調べてメールくれてたから簡単、簡単。

おまけにバスの運転手さんもむちゃくちゃ優しいうえに、みんな英語余裕でしゃべってくれる。フランスとの違いはいったいなに?

むちゃくちゃお腹空いたけど、バスターミナルの売店では水もパンも目が飛び出る値段。Tranemo Bussterminalで待ち時間があったんで少しぶらぶら。スーパー発見!

入口で物乞いしてるおじさん。外人やから金持ってると思ったんか“100クローネくれ”と。おいおい、普通に言うてるけどそれ1500円やからww無理。ポケットにあった1クローネで我慢してもらう。むちゃくちゃ喜んでくれて、手にキスしてくれるww

でも、福祉の国スウェーデンでさえこんな人が居てることにびっくり。ま、商売の可能性もある。

(あとで聞いたら、彼らはルーマニアなんかの仕事のない国から来てるらしい。EUメンバーの国の国民は加盟国内を自由に移動して滞在できるから、スウェーデンでお金をもらって自国にいる家族を養ってるそうな。)

スーパーは幾分か安くて、まーそれでもコカコーラの500mlボトルが170円弱。結局スニッカー4つで20クローネの買い物だけ。待ってたら前に居たおばあちゃんが先に行きな、と。ほんま優しい人ばっか。おばあちゃんはレジのコンベアーに商品のバーコードの向きを全部揃えて流してる。思いやりの国ですな。

レジのお姉さんも笑顔で“Tak”。ありがと。少年たちはアジア人にちょっとびっくりしてたけどね。

んで、バス停にもどるのに道路を横断する時、車が来てるの見えてたから過ぎるの待ってたんよね。そしたら車が止まるww歩行者が横断歩道で待ってたら車は止まらなあかんらしい。



さて、やっと目的地へのバスが来た。UddeboのFrtidsgardenバス停で降りると、そこには


ジミーちゃん!!2011年に心斎橋で飲んで以来、4年ぶりやね。 変わってねーなージミちゃん。自分が今は亡き大阪外大で2回目の2年生してるときに出会った彼。

珍しく朝イチの講義に余裕で間に合って一服してたら

“すんません、1本ください”

とか、なんかそんな感じで話しかけてきて、一緒にタバコ吸いながら話してたら意気投合してw鹿児島のやねだん村っていう芸術家村の話を教えてもらって、そこでゴールデンウィークに催される芸術祭へ一緒に参加した。

その後も一緒にグループ展やってみたり、沖縄旅行にいったりイベントやったり。でも今、思い返せば彼との会話は日本語のみやって英語は一切使った覚えがない。

彼はここで作家になるために勉強、創作してる。日本語と英語でこれまでの旅の話をしながら彼の家へ。彼と英語で話したん初めてやなw逆にびっくりしてた。“英語しゃべってるやんwww”て。でもやっぱスウェーデン人の英語は流暢過ぎて日本語のヘルプが必要。

バス停から少し坂を登って到着。3階建ての雰囲気ある家に大人5人と子ども2人。ホームシェアやね。



アフリカのエリトリアって国からヨナスって名前の若い兄ちゃん。すっごいいいノリですぐ打ち解ける。子どものパパ、ヨアナスは障害者施設の職員として働いてはって、あまり多くは話せてないけど、すっごい優しい雰囲気もってはって、まるで家の一員のようにリラックスさせてもらう。







彼らはこの家を修理しながら暮らしてて、上の写真は直さなあかんとこリスト。めっちゃようけあるやん。

ほんで、挨拶そこそこに作ってくれたパスタにがっつく。うますぎ。久しぶりに温かい料理食べたよ。生き返った。

食べながら色々と話して、気がついた。

英語で話せばあの時よりも深い会話ができる。心の話や悲しみ、切なさ。なんか話してて涙が出そうになった。なんでやろ。日本に居てた時の彼と今の彼は同一人物やけど、

あー、当時の自分はジミーちゃんの思考の10パーセントも理解してなかったんやな、と。それは彼にとっても同じことやろけど。

で、“今からコーラス行くけど来る?”って。

もちろん。体は疲れてたけど心はすごい元気やったから喜んでついてって、スウェーデン女性10人以上と一気にnice to meet youして。申し訳ないけど、名前覚えるの難しすぎ。

一時間ほどマリータおばさんのリーダーシップのもと声を出す。なんかいいねー。

そっからジミーちゃんの友達が招待してくれてるらしく彼の家へ。自分の田舎と同じレベルのなんもなさ。村人はすれ違う時に必ず挨拶するし、雪がしんしんと降ってるし、なにかとは言えないけどなにか感じる。

招待してくれたエリックっていう芸術家兄ちゃん、エイナーっていう宗教の研究してる兄ちゃん、えらい男前のロベルト、ほんでまさに今日インドから帰って来たエバ姉さん。

魚カレーとライスを振る舞っていただく。すんごい静かな空気なんやけど、あったかい。みんな30過ぎてるってのもあるんやろけど、うーんこれがスウェーデン人の空気なんかな。

で、話はまたまた哲学的な方向になってって悔しながらまったく話が見えなかった。だって英語の発音良すぎるんやもん。たったの1単語理解できないだけで全体の文脈を見失う。それでも普通に英語で話続けてくれるスウェーデン人。優しいね。理解できる一文さえつかめばいつでも口を開ける雰囲気を与えてくれてる。

エリックとエイナーも共同生活してるみたいで、彼らいわく

“ここは特別なスウェーデン”

フランスのdieも一緒。

“普通のフランスではない”とマンちゃんも言うてた。

類は友を呼ぶんやろね、やっぱ。

ほんで、エリック自慢のインド煙草、ビリーのコレクション見たり、作品見せてもらったり、彼の建築中のアトリエをみたり。


やっぱ本物はレベルちゃいますなw製作方法の秘密を教えてもらったんで、日本帰ったら自分も試してみよう。なんでもアリなんやな、と再認識。

彼いわく、ここでの生活費はほんま安い、と。自分の庭に好きな物建てて家族と緩やかに暮らす。あーそっか、こういうライフスタイルもあるんか、と思うと頭のなかに水滴が落ちてきたような感じがする。

また明日ね、と言うてばいばい。シャワー浴びるためにジミーちゃんが借りてるスタジオへ。




ヨアナスとジミーちゃんと他にもう1人の女性、その3人で前は工場やった建物の一部を創作活動用に借りてる。月に400クローネ。6000円ぐらいか。安いね。

汚れきった体を洗って爽快。

ジミーちゃんの部屋にもどって、布団敷いてもろてぬくぬく。たったの数時間で20人以上の村人と挨拶した1日。疲れたけどほんまにいい1日やった。“life is strange”ってポーカーのレオが言うてた言葉が頭に浮かぶ。

きのうはフランスの駐車場で凍えてたのに、今日は温かいご飯に温かいシャワーに温かい布団。life is strange。だからどの一日も大切なんやなーと。

1.15.2015

pics in paris B

pics in paris A

苦行inパリ

1月12日

早朝6時30分。こんなに早く起きるのはいつぶりだろうか。二人の寝顔をしっかり見てから出発。この方があんまりさびしくないね。


グルノーブル駅からTGVでパリのGare De Lyonまで約3時間、93ユーロ。グルノーブルの駅好きやなー。


睡眠不足のせいかウトウトしてたら到着。12時。これが花の都パリですか。



とりあえず地下鉄の路線図をもらう。そんで地下鉄1day passを購入。パリの中心部から5段階にゾーン分けされてて、自分はゾーン3までの券を10ユーロ弱で。

荷物を預けるとこがどっかにあったんか知らんけど、帰ってくるかわからんし持って移動することに。重。

パリは地下鉄がむちゃくちゃ発達してるから適当に歩いても駅を見つけられる、とマンちゃんに聞いてたからとりあえず思うまま歩く。うん、これこれ。ワクワクする。







適当に歩いても歴史のある建物が次々出てくる。荷物が15キロほどあるんでこれは苦行ですなw休み休み歩いて写真を撮り続ける。ほんでぶちあたったのがこの広場。


Place de la Republiqueってとこ。自由の女神がどーんとあるんやけど、おそらく前日に大きなデモがあったんやろね、残り香があってしばし見物。メディアもようけ来てはる。








女神像だろうがなんだろうが落書きしちゃうのがパリっ子。ぶちまけられたゴミやタバコの吸い殻やビールビン。追悼の花束。たしかにアーティスティックでカッコいいんやけど、起こった事件とデモの意味とか考えたら、なんか違和感を感じた。まーデモの場に居なかったんで雰囲気はまた違ったんかもしれんけど。

そういや、テロに対してのフランス人の反応を書いたブログについて興味深いメッセージをもらったんで勝手に紹介させてもらいます。




クレモン君が言った言葉は、ある意味真実をついてはいないだろうか?

テロリストが使用した武器は、AK-47となっているが、スイカを粉々に砕くこの銃弾が、なぜ警官に当たっても血すら出なかったのだろうか?

この「撃たれた警官」とその他の殺された人々は、果たして同じ「犠牲者」なんだろうか?

あるモスレムが問いかけた。「今回のパリの事件はフランス人がフランス人を殺しただけじゃないか、それが一体イスラムと何の関係があるのだろうか?」

イスラム国とは、本当にイスラムと関係があるのだろうか?


メッセージにはYouTubeの動画も添えられてて、9.11と同じように陰謀の影がチラチラ。そういう風に物事を疑ってみるのも大切なことかと。

で、自分がニュース見てて思ったのは犯人を“アルジェリア系フランス人”って言うてるメディアがあって、それって変やない、と。それこそ差別と偏見につながっていくんちゃう。もし犯人が生粋のフランス人やったらどう表現するんでしょか?

まータイムリーにパリに来てしまったらこの話は避けて通られへんよね。実際街には警官だらけ。迷彩服の兵士までぶらぶらしてる。どでかい黒いカバン背負ってたけど、自分の人相がええから職質もなんもされんかった。






これはノートルダム教会の近く。セーヌ川を眺めるふりして一枚。教会は大行列で入る気失せてスルー。重いし、疲れたし、腹減ったし、金ないし、、、スーパーでパンとチーズを買う。うん、チーズはすっごい実用的。いまやなくてはならない。

ほんで、次はマンちゃんオススメPompidouへ。建物むちゃくちゃかっこええがな!









入る時は持ち物検査。ムッシュが口笛吹きながらカバンをあけて、フランスパンとチーズを発見してちょっと驚いてから“うん、オッケ!”


なかには美術館やら映画?もあるんやけど、時間もないしパリを展望できるスペースへ3ユーロで入場。ちなみにチケットを見せれば荷物預かってくれるんで、使いようによっては助かる。地下鉄のRambuteau駅でてすぐやしね。


時刻は5時過ぎ。日もくれてきてパリぶらぶらは次のモンマルトルで最後。マンちゃんにメモってもらった通り地下鉄おりて徒歩で丘のてっぺんへ向かう。荷物背負って一日歩くことって意外と無くてかなり体力的にしんどくなってきた。肩と背中の中心が痛みだして、もはや苦行ですやんww


どうやら道を間違えてたらしくえらい遠回りしてもたけど、てっぺんからパリの夜景見てたら少し感じるものはあった。






さて、時間もぼちぼち。空港へ向かう最後の電車がGare de Nordから9時に出るんで、最後の力をだして歩く歩く。なるべく街を見たいからね。


ほんで電車に無事に間に合ってBeauvaisまで。安い飛行機やから場所が悪いんよね。




空港行きのバスが22時35分に出る。これが最後。時間まで酔っぱらいのモハメッドおじさんとベドローニャ兄さんと話して待つ。




これまでいっぱい覚えた汚いフランス語を話せて嬉しい。フランス語話者は外人がフランス語話すとすごい喜んでくれる。こっちも喜んで覚えられる。でもパリを一人でぶらぶらして思ったのは、表記がほんまフランス語ばっかり。観光客が腐るほど来てるパリでこれやからね。逆に意識してやってるとしか思われへん。


ほんで、おっちゃんにパンもらったりタバコ巻いてあげたりしてたらバス到着。かと思いきやスルー!!!え、なんで!?どうやら待つ場所が数メートルずれてたみたい。てかおもっきり手あげて合図してんのにスルーってどういうこと。これ、この日最後のバスw


はー。そしたらモハメッドおじさんが“泊まるところがあるから来い”的なことを。ベドローニャ兄さんと半信半疑でついてく。でっかいマンションの裏口みたいなとこへ。


えらいガタイのいい兄さんが二人、まるで守衛みたいに立ってた。おっちゃんが僕らの事情を説明してくれてるけど、だめっぽい雰囲気。ルームシェア仲間?姉さんやらジイさんもでてくる。


兄さんが英語で聞いてきた。


“病院で寝るのと、外で寝るの、どっちがいい?”










もちろん外ですwおっちゃんの好意はすごいありがたかったけどね。しゃあない。ベドローニャがダンボール拾って、場所も探してくれて。しかしこの兄さん慣れてるなー。

5時間ほど寒さに耐えたらバスに乗れる。ヒッチハイクも考えたんやけど、車も人もだーれもおらんw

ほとんど眠れず朝がくる。バスは昨夜自分たちが待ってた数メートル離れた場所にちゃんと止まる。なんでや。

ボーべ空港はえらい小さなかわいい空港で、英語で話しかけてくれるフランス人がおってwやっぱし軍も警備してるし。

ベドローニャ兄さんはイタリアへ。寒いなか、ともに震えた仲。一期一会ですなー。

そして、自分は次の国へ。


チェックイン時。Ryanairの兄さん。

 “チェックインバゲージの申込み忘れてはりますね。大丈夫です。たったの30ユーロです”